血液検査の Ld とは何

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    Ld は、乳酸脱水素酵素の略で、細胞内で糖分が分解されてエネルギーに変わる際に働く酵素です。体内のさまざまな組織に存在しますが、特に肝臓、心臓、腎臓、筋肉、赤血球などに多く存在しています。

    血液検査では、血液中に流出してきた Ld の値を測定します。Ld が基準値より高い場合は、それらの組織が損傷を受けている可能性があります。

    Ld は、細胞内で乳酸をピルビン酸に変える際に働く酵素です。乳酸は、筋肉や脳などの組織でエネルギーとして利用される物質です。

    Ld は、細胞膜に存在するタンパク質であり、2つのサブユニットから構成されています。サブユニットは、α、β、γ の 3 種類があり、組み合わせによって 5 種類のアイソザイムが存在します。

    血液検査では、血清中の Ld の値を測定します。Ld の値は、国際単位 (IU) で表されます。

    Ld の基準値は、性別、年齢、体重などによって異なります。一般的には、男性で 200 IU/L 未満、女性で 160 IU/L 未満が基準値とされています。

    Ld が高くなる原因は、以下のとおりです。

    • 組織の損傷:肝臓、心臓、腎臓、筋肉、赤血球などの組織が損傷を受けると、Ld が血液中に流出します。
    • 炎症:炎症が起こると、組織に血液が流れ込み、Ld が血液中に流出します。
    • 薬剤:一部の薬剤は、Ld の値を高くする可能性があります。
    • 遺伝性疾患:まれに、Ldh 遺伝子の変異によって、Ld の値が高くなる遺伝性疾患があります。

    Ld が低くなる原因は、以下のとおりです。

    • 栄養不良:ビタミン B12 や葉酸などの栄養素が不足すると、Ld の値が低くなる可能性があります。
    • 肝機能障害:重度の肝機能障害では、Ld の値が低下することがあります。

    Ld が高値になる病気によって、さまざまな症状が現れる可能性があります。

    • 肝臓病:肝臓炎、肝硬変、肝がんなど
    • 心臓病:心筋梗塞、心不全など
    • 腎臓病:急性腎不全、慢性腎不全など
    • 筋肉疾患:筋ジストロフィー、ミオパチーなど

    Ld の高値の治療は、原因となっている病気の治療が中心となります。

    • 肝臓病:原因となっている病気(ウイルス感染、アルコール依存症など)の治療を行います。
    • 心臓病:原因となっている病気(心筋梗塞、心不全など)の治療を行います。
    • 腎臓病:原因となっている病気(糖尿病、高血圧など)の治療を行います。
    • 筋肉疾患:原因となっている病気の治療を行います。

    Ld は、細胞内で糖分が分解されてエネルギーに変わる際に働く酵素です。血液検査では、血液中に流出してきた Ld の値を測定します。Ld が基準値より高い場合は、それらの組織が損傷を受けている可能性があります。

    Ld が高くなる原因は、組織の損傷、炎症、薬剤、遺伝性疾患などです。Ld が高値の症状は、原因となっている病気によってさまざまです。

    Ld の高値が気になる場合は、医療機関を受診して、原因を調べてもらいましょう。

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