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健康診断で採血された血液検査の結果に「LD」という項目があると思います。LDとは、乳酸脱水素酵素(lactic dehydrogenase)の略で、細胞内で糖質をエネルギーに変える際に働く酵素です。
LDは、肝臓、心臓、腎臓、骨格筋、赤血球など、さまざまな臓器に存在します。これらの臓器が損傷を受けると、血液中にLDが漏れ出し、数値が上昇します。
そのため、LDの数値が高いと、肝臓、心臓、腎臓、骨格筋、赤血球などの臓器に何らかの異常が起こっている可能性があると考えられます。
LDの正常値は、性別や年齢によって異なります。
- 男性:200~400 IU/L
- 女性:150~350 IU/L
- 65歳以上:250~450 IU/L
LDが高くなる原因は、以下のとおりです。
- 肝臓の病気:肝炎、肝硬変、肝がんなど
- 心臓の病気:心筋梗塞、心不全、心筋炎など
- 腎臓の病気:腎炎、腎臓がんなど
- 骨格筋の病気:筋ジストロフィー、筋炎など
- 赤血球の病気:溶血性貧血など
- 血液の病気:白血病、悪性リンパ腫など
- 運動や外傷
- 妊娠
LDが低くなる原因は、以下のとおりです。
- 遺伝性疾患
- 栄養失調
- 薬の副作用
LDの数値が高い場合は、必ず医師の診察を受けましょう。LDの数値が高いだけでは、どの臓器に異常が起こっているのか特定することはできません。
医師は、LDの数値だけでなく、他の血液検査の結果や、症状、生活習慣などを考慮して、原因を調べていきます。
健康診断でLDを正確に測るためには、以下のことに注意しましょう。
- 検査を受ける前日の夜は、アルコールを摂取しないようにしましょう。
- 検査を受ける前日は、激しい運動を控えましょう。
- 検査当日は、朝食を摂ってから検査を受けましょう。
LDは、さまざまな臓器に存在する酵素です。LDの数値が高いと、肝臓、心臓、腎臓、骨格筋、赤血球などの臓器に何らかの異常が起こっている可能性があると考えられます。
健康診断でLDの数値が高い場合は、必ず医師の診察を受けましょう。
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